ピロリ菌対策をしよう

 

ピロリ菌は、感染した人の全てが病気になってしまうというわけではありませんが、慢性胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍などの症状が起こりやすいことは間違いありません。

 

ピロリ菌が胃の粘膜に付いて増殖し、胃炎が起こり、胃潰瘍や十二指腸潰瘍になりやすくなります。

 

胃潰瘍は、急性と慢性のものがありますが、慢性のものの原因がピロリ菌となっています。胃潰瘍の約90%を占める慢性胃潰瘍では、胃や背中などの痛みが慢性的に続く症状がありますが、特に空腹時に痛むのが特徴です。

 

こうした慢性胃潰瘍が、ピロリ菌感染を原因としているのです。こうしたピロリ菌の影響に対して、2000年11月から日本でもピロリ菌の除菌療法が保険で認められるようになりました。

 

ピロリ菌の除菌をすることで、再発を繰り返していた潰瘍にも効果がみられ、再発予防の維持療法が軽減します。ただし、除菌治療を中途半端で止めたりするのは非常に危険で、そうすると薬に対する耐性をピロリ菌が持ってしまうからで、再度除菌しようとしても薬が効きにくくなります。

 

除菌治療の期間は1週間程度で、除菌治療薬は「プロトンポンプ阻害剤(PPI)と抗生剤(抗生物質)の組み合わせとなります。最近では「ピロリ菌除菌治療・3種類」の薬が1日分ごとにパックされているので、簡便、正確、確実な除菌治療が可能です。

 

1回目の除菌治療が不成功だった場合には、クラリスロマイシンをメトロニダゾールに替えた「3剤併用療法」も保険で認可されています。ちなみに明治のプロビオヨーグルトLG21も、ピロリ菌の活動を抑制する効果が確認されており、注目されています。